2021-06-18から1日間の記事一覧
童話『銀河鉄道の夜』には,「顔色」を果実の色で表現している箇所がある。日本人でキリスト教徒らしき少女(かほる)が「新世界交響楽」が聞こえる中で列車の中から「コロラド高原」辺りの遠い地平線のはてを見つめている場面である。その時の少女の「顔色…
白鳥の停車場(北十字)やサウザンクロス(南十字)の停車場の近くには「十字架」も立っていて,そこには「十字架」と共にキリスト教をイメージできる「リンゴ」も登場する。北十字での「リンゴ」は,「十字架」を見つめるカムパネルラの頬の赤い色を表現す…
『銀河鉄道の夜』は,主人公のジョバンニとその友人のカムパネルラが夢の中を走る銀河鉄道の列車に乗って白鳥の停車場(北十字)からサウザンクロス(南十字)へ旅する物語である。この物語には,「バイブル」,「カトリック風の尼さん」,「賛美歌」,「ク…
『銀河鉄道の夜』(第四次稿)の中で,「リンゴ」という表現は18回登場する。内訳をいうと,「苹果」という漢字表記で15回,「りんご」という平仮名表記で3回使われている。また,登場する「リンゴ」のほとんどはジョバンニの夢の中である天上(死後の世界…