銀河鉄道の夜(宗教)
Key words: 文学と植物のかかわり,ほんとうのこと,かはらははこぐさ,押し葉,プレシオスの鎖,曼荼羅 前報では,ジョバンニたちが化石発掘現場で拾った「くるみの実」の化石がオオバタグルミであった可能性について言及した。本稿では,なぜ化石の発掘現…
Key words::文学と植物のかかわり,バタグルミ,第三紀鮮新世泥岩層,プリオシン海岸 『銀河鉄道の夜』の第三次稿(1925年秋以降~1926年頃)と第四次稿(1931~1932年頃;最終稿)の七章「北十字とプリオシン海岸」で,天上を旅するジョバンニとカムパネル…
Key words : あってはならない感受性,文学と植物のかかわり,常不軽菩薩,雑草,厄介者 『銀河鉄道に夜』の天上に最初に登場する植物は,銀河鉄道の線路際(鉄道敷)あるいはその周辺で銀河の青白い光を浴びて銀色に光輝く「ススキ原」の「ススキ」である。…
Key Words:文学と植物のかかわり,源氏物語,法華経,河原なでしこ,くるみ,西域 前報(聖なる植物(1)(2))では,『銀河鉄道の夜』の天上に登場する植物には段階性があり,植物は「俗」から「聖」の順序で配置されていることを報告した。「聖」とし…
Key Words: 文学と植物のかかわり,Centaurea,ケンタウル祭,もみ,野ぎく,唐檜, 前報(聖なる植物(1))では,『銀河鉄道の夜』の天上に登場する植物には段階性があり,植物は「俗」から「聖」の順序で配置されていることを報告した。「聖」として登場…
Key Words: 文学と植物のかかわり,段階性,くるみ,もみ,死後の世界,唐檜,楊 『銀河鉄道の夜』の天上(幻想四次空間)を走る列車には死者が乗車してくるので,この物語は,死の向こう側の世界(死後の世界)を扱った作品といってもよい。賢治が描く死後…