銀河鉄道の夜(リンゴ)
Key Words:文学と植物のかかわり,法華経,烏瓜,ケンタウル祭,区分キメラ,縞模様,真実(ほんとう),接木,融合 賢治は,童話『銀河鉄道の夜』で,「もみ」や「楢」の枝で包まれた街燈,紫色の「ケール」や「アスパラガス」が植えられている空き箱,電…
Key Words:アスパラガス,文学と植物のかかわり,ケンタウル祭,キメラ,ケール,旧約聖書,ポプラ,プラタナス,桜の木,縞模様 賢治は,『銀河鉄道の夜』で,光に透かされた縦の「縞模様」をイメージできるものを「キメラ」やそれに類したものと重ねなが…
Key words: 文学と植物のかかわり,ひのき,いちゐ,ケンタウル祭,楢,人魚,苹果,聖ジョバンニ祭,もみ,縞模様,七夕 これまで『銀河鉄道の夜』の天上世界(夢の中)に登場する植物を中心に解説してきたが,地上にも沢山の植物が登場してくる。特に地上…
童話『銀河鉄道の夜』には,「顔色」を果実の色で表現している箇所がある。日本人でキリスト教徒らしき少女(かほる)が「新世界交響楽」が聞こえる中で列車の中から「コロラド高原」辺りの遠い地平線のはてを見つめている場面である。その時の少女の「顔色…
白鳥の停車場(北十字)やサウザンクロス(南十字)の停車場の近くには「十字架」も立っていて,そこには「十字架」と共にキリスト教をイメージできる「リンゴ」も登場する。北十字での「リンゴ」は,「十字架」を見つめるカムパネルラの頬の赤い色を表現す…
『銀河鉄道の夜』は,主人公のジョバンニとその友人のカムパネルラが夢の中を走る銀河鉄道の列車に乗って白鳥の停車場(北十字)からサウザンクロス(南十字)へ旅する物語である。この物語には,「バイブル」,「カトリック風の尼さん」,「賛美歌」,「ク…
『銀河鉄道の夜』(第四次稿)の中で,「リンゴ」という表現は18回登場する。内訳をいうと,「苹果」という漢字表記で15回,「りんご」という平仮名表記で3回使われている。また,登場する「リンゴ」のほとんどはジョバンニの夢の中である天上(死後の世界…