大きな緑色のカラスウリの実(長さ7~8cm)を用意し,ナイフで端を切りおとす。切られた端から中身をナイフあるいは小さなスプーンで薄皮になるまで丁寧にかき出す。中身はほとんどが種で容易に取り出せる。
次に木の台座を用意し,その中心に小さな蝋燭(ろうそく;径0.6cm,長さ1.5cm)を立て,火をつけてから薄皮のカラスウリを接着剤などで台座に固定すれば「烏瓜のあかり」は出来上がりである(第1図)。ただし,蝋燭をうまく燃焼させるため薄皮になったカラスウリにはあらかじめ頭部と側部に通気のための穴を作っておく必要がある。
電球を使った現代風の「烏瓜のあかり」も作ることは可能である。木の台座に白色LED(発光ダイオード)の電球を固定し,電池(4.5V)に接続する(第2図,第3図)。
第1図.蝋燭のあかり.
第2図.青色ダイオードのあかり.
第3図.白色ダイオードのあかり.
本稿は,『宮沢賢治に学ぶ 植物のこころ』(蒼天社 2004)年に収録されている報文「「烏瓜のあかり」を作ってみた」を加筆・修正にしたものである。