宮沢賢治と橄欖の森

賢治作品に登場する植物を研究するブログです

宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』-光り輝くススキと絵画的風景(2)-

Key words: 文学と植物のかかわり,補色,リンドウ,三角点,芝草,色彩

 

童話『銀河鉄道の夜』において,ジョバンニたちが最初に到着する天の野原は,天上世界の中では最も美しい場所である。本稿は,前稿に引き続き,天の野原に登場する光輝く植物(ススキ)と建造物について考察する。建造物のうち,「三角標」に関してはそれが具体的に何をイメージしているかも示したい。以下に前報と同じ引用文を記載する。

  ジョバンニは,白鳥と書いてある停車場のしるしの,すぐ北を指しました。

 「さうだ。おや,あの河原は月夜だらうか。」

 そっちを見ますと,青白く光る銀河の岸に,銀いろの空のすゝきが,もうまるでいちめん,風にさらさらさらさら,ゆられてうごいて,波を立ててゐるのでした。

 「月夜でないよ。銀河だから光るんだよ。」ジョバンニは云ひながら,まるではね上がりたいくらゐ愉快になって,足をこつこつ鳴らし,窓から顔を出して,高く高く星めぐりの口笛を吹きながら一生けん命延びあがって,その天の川の水を,見きはめようとしましたが,はじめはどうしてもそれが,はっきりしませんでした。けれどもだんだん気をつけて見ると,そのきれいな水は,ガラスよりも水素よりもすきとほって,ときどき眼の加減か,ちらちら紫いろのこまかな波をたてたり,虹のやうにぎらっと光ったりしながら,声もなくどんどん流れて行き,野原にはあっちにもこっちにも,燐光の三角標が,うつくしく立ってゐたのです。遠いものは橙や黄いろではっきりし,近いものは青白く少しかすんで,或いは三角形,或いは四角形,あるいは電(いなづま)や鎖の形,さまざまにならんで,野原いっぱい光ってゐるのでした。ジョバンニは,まるでどきどきして,頭をやけに振りました。するとほんたうに,そのきれいな野原中の青や橙や,いろいろかゞやく三角標も,てんでに息をつくやうに,ちらちらゆれたり顫(ふる)へたりしました。

 「ぼくはもう,すっかり天の野原に来た。」ジョバンニは云ひました。

 「それにこの汽車石炭をたいてゐないね。」ジョバンニが左手をつき出して窓から前の方を見ながら云ひました。

 「アルコールか電気だらう。」カムパネルラが云ひました。

 ごとごとごとごと,その小さなきれいな汽車は,そらのすゝきの風にひるがえる中を,天の川の水や,三角点の青白い微光の中を,どこまでもどこまでも,走って行くのでした。

 「あゝ,りんだうの花が咲いてゐる。もうすっかり秋だね。」カムパネルラが,窓の外をさして云ひました。

 線路のへりになったみじかい芝草の中に,月長石ででも刻まれたやうな,すばらしい紫のりんだうの花が咲いてゐました。           

 「ぼく,飛び下りて,あいつをとって,また飛び乗ってみせようか。」ジョバンニは胸を躍(をど)らせて云ひました。

 「もうだめだ。あんなにうしろへ行ってしまったから。」

 カムパネルラが,さう云ってしまふかしまはないうち,次のりんだうの花が,いっぱいに光って過ぎて行きました。

 と思ったら,もう次から次から,たくさんのきいろな底をもったりんだうの花のコップが,湧(わ)くやうに,雨のやうに,眼の前を通り,三角標の列は,けむるやうに燃えるやうに,いよいよ光って立ったのです。

(六,「銀河ステーション」)宮沢,1986 下線は引用者   

 

1.野原に咲き乱れるリンドウと芝草の色彩の関係

日本に自生する「リンドウ」は,リンドウ(Gentiana scabra Bunge var.buergeri Maxim;第1図)やエゾリンドウ( Gentiana triflora Pall.)などが知られているが,欧州にもヨーロッパリンドウ( Gentiana verna L.)という品種がある。花の色は青や青紫である。物語に登場する「紫のりんだう」はこれらをイメージしたものと思われる。

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第1図.リンドウ

また,「リンドウ」が登場する理由については,ジョバンニの友人のカンパネルラの悲しい思いが背景にあると思われる(石井,2013a)。では,芝草はどうしてこの物語に登場してくるのであろうか。『銀河鉄道の夜』に登場する植物は,文学作品で扱わないものであっても何らかの理由があると確信している。多分,「芝草」は色彩と形態の両方で悲しい思いのメタファーである「リンドウ」を引き立てるために採用されているように思える。自然の中では「リンドウ」は,背丈の高い密集した「ススキ」の群落の影に一つ一つ隠れるようにひっそりと咲くものであるが,この物語では「みじかい芝草の中に,月長石ででも刻まれたやうな,すばらしい紫のりんだうの花」あるいは「きいろな底をもったりんだうの花のコップ」として登場してくる。

 

「芝草」は,背丈が「みじかい」と記載し,「リンドウ」の存在感を引き立てている。色彩ではどうであろうか。賢治は,合弁花である「リンドウ」の花の形状をコップの形に喩えて,「きいろな底をもったりんだうの花のコップ」とも表現している。「芝草」の葉は,一般的に緑色あるいは黄緑色をしている。緑色(黄緑色)と紫,あるいは黄色と紫色は,色彩的にどんな関係があるのだろうか。ターナーは,ドイツの詩人であり自然科学者のゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe;1749-1832)の著した『色彩論』(1810)の影響を受けたとされる。ゲーテは,黄色と青色を最も根源的な色とし,色彩は光と闇との相互作用によって生じると考えた。彼の『色彩論』には以下の記載がある。

 502項:白いものは暗くされ曇らされると黄色になり,黒は明るくなると青になる。

765項:光に最も近い色彩は黄色である。この色彩は曇った媒体によってであれ,あるいは白い面からのかすかな反射によってであれ,光をちょっとでも弱めることによって生じる。

776項:黄色は最も純粋な状態においてはつねに明るいという本性をそなえ,明朗快活で優しく刺激する性質を有している。

776項:黄色がつねに何か光を伴っているように,青はつねに何か暗いものを伴って入りと言うことができる。

779項:この色彩は眼に対して不思議な,ほとんど言い表わしがたい作用を及ぼす。青は色彩としては一つエネルギーである。しかしながら,この色彩はマイナス側にあり,その高度に純粋な状態においてはいわば刺激する無である。それは眺めたときに刺激と鎮静を与える矛盾したものである。

780項:高い空,遠くの山々が青く見えるように,青い面もわれわれから遠のいていくように見える。

781項:われわれから逃れていく快い対象を追いかけたくなるように,われわれは青いものを好んで見つめるが,それは青いものがわれわれに向かって迫ってくるからではなく,むしろそれがわれわれを引きつけるからである。

782項:青色はわれわれに寒いという感情を与え,また陰影を思い出させる。それが黒から導き出されていることは前述のとおりである。

801項:最初の最も単純な色彩とみなされる黄色と青をその最初の出現のさいにすぐ,その作用の第一段階において重ね合わせると,緑色と呼ばれる色彩が生じる。

802項:われわれの眼は緑色の中に現実的満足を見出す。二つの母色、黄と青が混合のさいにまったく均衡を保ち,どちらの色彩も特に認められない場合,眼と心情がこの混合されたものの上で安らぐことは,単純なものの場合と変わらない。われわれはそれ以上を欲することはなく,またそうすることもできない。いつもいる部屋の壁紙のために,たいてい緑色が選ばれるのはこのためである。

809項:これらを最も簡単に知るために,前述の色相環の中に一本の動く直径があると考え,これをぐるっとまわしてみる。すると両端は次々に要求し合う色彩を示すことになるが,これらの色彩はもとろん最終的には三つの単純な対立関係に還元される。

810項:黄色は赤青色(紫)を要求し

     青は赤黄色(橙)を要求し,

     深紅色は緑色を要求する。

     その逆も同様である。

(『色彩論』ゲーテ,2001)

 

809項と810項の記載は,現在の美術学で言うところの「補色」である。「補色」とは,色相環(color circle)で反対側に位置する色の組み合わせで,例えば,「赤/青緑」,「黄みの橙/青」,「黄/青紫」,「緑/赤紫」などの相補的な色のことである(第2図)。補色同士の色の組み合わせは,お互いの色を引き立て合う(あるいは要求し合う)作用がある。

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第2図.色相環(補色の関係). 

賢治は,青系統の色(青,紫,桔梗色)を好んだが,ゲーテはこれらの色をマイナスの作用,すなわち不安で弱々しい,何か憧憬するような気分をもたらすと言っている。紫の「リンドウ」が悲しみと不安に満ちたカムパネルラの心情を現していることは前述の通りだが,この不安で悲しい気持ちは,最愛の妹を失った賢治の悲しみでもある。それを絵画的に強調しているのが紫の「リンドウ」と芝草の黄緑色であり,また「リンドウ」の花の内側基部の「きいろな底」であろう。花弁の基部の黄色や芝草の緑は,紫色の補色であり,「悲しい思い」と共に「湧くやうに,雨のやうに」に次々に登場する紫いろの「リンドウ」を引き立てている。 

 

しかし,賢治は「リンドウ」の花の形を「きいろな底をもったりんだうの花のコップ」と表現しているが,花の内側基部の黄色は花を上部から覗きこまなければ見えない。そこで,賢治は,「リンドウ」が透明なガラスのコップのように青白く月光のように輝く半透明の月長石(moonstone)で出来ているかのように表現した。

 

本稿の色彩豊かな引用文には,緑色という言葉は出てこない(ターナーは緑をほとんど使わない)。ゲーテの『色彩論』によれば,緑色は「心」の安定や満足をもたらすとされる(園芸療法に通じるものがある)。賢治は,ターナーと同様に安定を望まなかったのかもしれない。賢治は,稗貫郡立稗貫農学校の教諭という安定した職を得ていたにも関わらず,自分にはそぐわないといってわずか5年で退職し,病弱な体を酷使する農業を志す。賢治の好んだ青は,ゲーテによれば「黒=闇」から生まれるものである。

 

2.野原に点在する三角標はロマネスク(あるいはゴシック)様式の教会の鐘塔

天の野原では,燐光の「三角標」が,様々な形に並んで立っているが,これらの「三角標」を具象化することは出来るのであろうか。前報(石井,2013b)では,燐光が死をイメージすることから,「三角標」は,盂蘭盆会に使う死者の迎え火の「灯籠木」や死者の「魂」の道標となる「澪標(みおつくし)」に,「火天」,「五輪塔」,「測量標」のイメージを幾重にも重ねたものであると推測した。しかし,「三角標」の具体的なイメージを提出することは出来なかった。

 

前報(石井,2014)でロマン派や耽美主義の絵画を調査していたときに,欧米の絵画の中に三角形をした建造物がたくさん登場していることに気が付いた。ロマネスク様式やゴシック様式の教会堂の三角形をした屋根や「鐘塔(イタリア語のcampanileの訳)=鐘楼」である。そこで,『銀河鉄道の夜』に登場する野原に点在するたくさんの燐光の「三角標」は,西洋の教会堂の三角形をした尖塔を持つ「鐘塔」をイメージして表現されているというふうに考えてみる。

 

教会堂の「鐘塔」に「灯籠木」や「澪標」のイメージはあるだろうか。欧州の教会堂の中には聖地巡礼のための巡礼教会堂というのが知られている。聖地の巡礼教会堂として有名なのが,キリスト教の三大巡礼地の一つで,イベリア半島の北西端の欧州の「地のはて」ともいうべき場所にあるサンチィアゴ・デ・コンポステラ(日本語に訳せば「星の野原の聖ヤコブ」)大聖堂(第3図,ロマネスク様式)である。キリストの直弟子・十二使徒の一人,聖ヤコブの亡骸が眠る地に建っている。最盛期(12世紀)には年間50万人(現在でも10万人)もの巡礼者がこの地を目指した(サンティアゴ巡礼,小谷・粟津,1985;檀ら,2002)。巡礼路の主なものは,フランス各地からピレネー山脈(1000~2000m級の山々)を経由してスペイン北部を通る道を指す(スペイン内では800kmの道のり)。

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第3図.サンチィアゴ・デ・コンポステラ

フランスやスペインでは,天の川(銀河)のことを「聖ヤコブの道」と呼び,この銀河の下を歩いた。巡礼は危険(死)と隣り合わせであったため,野原や荒野の巡礼路には,巡礼者の安全と宿泊の場所を兼ねた小さな教会堂や救護所がたくさん建てられた(ウルセル,1987)。教会堂の中には,往き倒れた巡礼者の死への旅路を守る墳墓教会堂の役目を果たすものもあり,教会堂の「鐘塔」には夜中じゅうランタンの灯りをともし鐘の音ともに巡礼者を導いたという(小谷・粟津,1985;ウルセル,1987)。

 

ロマネスク様式の教会堂の多くは,イタリアのロンバルディア職人の技術を用いて建てられていて,三角形の尖塔を持つ「鐘塔」と,平面図で言えばラテン十字形をしている(床が十字の形)身廊と翼廊を持つ。また,教会堂やその「鐘塔」は「測量標」とも関係している。明治の頃に地図作製のために三角測量をする場合,我が国では三角点標石上に建てられた櫓(一等三角測量では懸柱式高測標)や標石のない五等三角点(あるいは図根三角点)としての火の見櫓,煙突,送電鉄塔などを使ったが、欧州では教会堂の尖塔も三角測量の目標にしていたという(上西,2013)。(本文最後に補足説明を加える)

 

三角測量に使う「回照器(ヘリオトロープ)」や「回光灯」は,1820年にドイツの数学者ガウス(Carolus Friedrich Gauss;1777~1855)がドイツの主要都市の一つであるハノーバー地方を測量中に,三角測量の目標にした教会堂のガラスに日光が反射していることをヒントにして考案された(上西,2013)。物語では白鳥の停車場の辺りを「白鳥区」と呼んでいるが,これは教会の「教区」に由来した賢治の造語と思われる。例えば,賢治が中学時代に通っていた盛岡のプロテスタントの教会堂は「奥羽教区」にある。すなわち,ロマネスク様式の教会堂の「鐘塔」は,生死を問わず十字に沿って巡礼者の「魂」を聖地へ導く働きをしていて,『銀河鉄道の夜』に登場する「三角標」のイメージに近い具体的な建造物に成り得ると思われる。

 

また,野原に点在する燐光の「三角標(=鐘塔)」が「三角形,四角形,あるいは電や鎖の形」に並んでいるのは,夏から秋の天上に輝く星座をイメージしているように思われる。三角形は,白鳥座の青白く輝くα星デネブ,こと座の青白く輝くα星ベガ,鷲座のα星アルタイルの3つの1等星からなる夏の大三角形で,四角はペガススの四辺形(秋の大四辺形とも呼ぶ),雷(稲妻)はWの形をした橙色の巨星シェダルを有するカシオペア座,そして鎖はギリシャ神話の鎖に繋がれたアンドロメダ姫で知られるアンドロメダ座であろう。白鳥座近くからこれら星座の1等星を見れば,近くのものは青白く,遠くのものは橙色に見えると思われる。

 

賢治は,『銀河鉄道の夜』の天上の光輝く「ススキ」や「リンドウ」あるいは燐光の「三角標」のある風景を欧米のロマン派や耽美主義の画家たちの絵画や夏の星空を参考にして描いたように思える。この物語は,イタリアを含む南欧を舞台にした作品なので,その天上の光り輝く銀河を背景に日本的な「ススキ」が登場するのは奇妙な気もするが,画面の中央に光源を配置したターナーの絵画や西洋と東洋を融合したホイッスラーの絵画から影響を受けたのかもしれない。

 

補色関係にある「芝草」の黄緑色と「リンドウ」の紫色,および「三角標」の青と黄色を用い,対象物をお互いに引き立てる使い方はターナーやホイッスラーの画法に似ている。サハリンを除いて日本を出たことのない賢治は,「不貪慾戒」の心境で,絵画や書物から得た知識をもとに世界の風景を想像し,あるいは幻視(幻聴)し,読者にあたかも絵画を見せているかのように巧みに文章化してみせた。

 

『銀河鉄道の夜』の天上を走る列車は,イタリアを出発点として,サンチィアゴ巡礼のように西へ向かって旅立つ。しかし,車窓から見た景観をもとに推測すると,スペインへは向かわず,国旗が白い十字のスイスやドイツを経由してイギリスへ,そして大西洋を横断して北米へ向かうことになる(石井,2012)。

 

引用文献

檀 ふみ・池田宗弘・五十嵐見鳥,2002.サンティアゴ巡礼の道.新潮社.東京.

ゲーテ J.W.V.(木村直司訳).2001. 色彩論.筑摩書房.東京.

石井竹夫.2012.宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に登場する農業(後篇).人植関係学誌.12(1):15-19.

石井竹夫.2013a.宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に登場する「リンドウの花」と悲しい思い.人植関係学誌.13(1):19-22.

石井竹夫.2013b.宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に登場する星座早見を飾るアスパラガスの葉(後篇).人植関係学誌.13(1):31-34.

石井竹夫.2014.宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に登場する光り輝くススキと絵画的風景(前編).人植関係学誌.14(1):45-48

小谷 明・粟津則雄.1985.スペイン巡礼の道.新潮社.東京.

宮沢賢治.1986.文庫版宮沢賢治全集10巻.筑摩書房.東京.

上西勝也.2013.12.14.(調べた日付).史跡と標石で辿る日本の測量史. http://uenishi.on.coocan.jp/

ウルセルL. 1987. 中世の巡礼者たち-人と道と聖堂と-.みすず書房.東京.

 

謝辞:サンチィアゴ・デ・コンポステラ大聖堂の写真を提供してくれました帝京平成大学薬学部の小​田​切​ ​脩先生に感謝の意を表します。

 

本稿は人間・植物関係学会雑誌14巻第1号47~50頁2014年に掲載された自著報文(種別は資料・報告)を基にしたものである。原文あるいはその他の掲載された自著報文は人間・植物関係学会(JSPPR)のHPにある学会誌アーカイブスからも見ることができる。http://www.jsppr.jp/academic_journal/archives.html

原著で日本に自生するリンドウが漢方薬の原料になると記載したが,漢方に使うリンドウは中国,朝鮮半島に分布するトウリンドウ( Gentiana scabra Bunge var. scabra)である。「漢方に使う」という表現を削除した。

 

三角点についての補足説明

上西勝也氏のHP『史跡と標石で辿る「日本の測量史」(旧題:三角点の探訪)』(http://uenishi.on.coocan.jp/ )に「三角点」に関して以下の記載がある。

 

フランスの測量

「測地基準網は三角点8万点から構成されています。点の記(Fiche signaletique)によると一等三角点(Reseau de base)は日本のような四角い標石、平らな標石や八角形の標柱などがあるようです。二等以下の低位三角点(Reseau de detail)は都市や小集落では教会などの建物の尖塔を三角点として利用しています。いずれもGPSによる三次元的な測地網に整備されつつあります。」

 

エクス・アン・プロヴァンス 大聖堂の三角点

エクス・アン・プロヴァンス旧市街にあるサン・ソヴール大聖堂の塔が三角点(Cathedrale Saint-Sauveur, Aix-en-Provence)になっています。点の記によれば、この八角形の塔屋上の縁が視準点になっており中央が本点のようです。